振り返ると,走って来たのか,苦しそうに呼吸をする柳井がいた。 柳井拓哉は,隼太と同じサッカー部に所属している同じクラスの男子。 「どーしたの?」 うちがそう聞くと,柳井は真剣な顔になった。 『ちょっと話あるんだけど…』