あの発言だって普通だったらそういう意味で捉えるけど、愛澤さんのことだから確認しないとまたカッコ悪いとこ見せてしまう。



「愛澤さん」



俺は言葉の真意を探るため声をかけた。
愛澤さんは一人自分の世界に入ってたのか、名前を呼ばれてビクッと反応した。
たぶん、俺の名前を呼んだことで羞恥を抑えようとしていたのだろう。
そんなところも可愛いなと思いながら、俺は話を進める。



「嫌われると思ったの?」



俺の質問で何を言われているのかすぐに分かったらしい愛澤さんは俯いてオロオロしだした。
自分がさっき言ったことを思い出しているのだろうか?



「止まらなくなっちゃったの?」



けど、俺はやめない。
これをはっきりしないと俺が困る。



『それは、あの、誤解があって……いや、ないんだけど……ついというか勢いで……』



彼女は言ってることでは理解しにくい。
こっちから聞いた方がいいかもしれない。



「俺に嫌われるのが嫌だった?」

『うん』

「……」

『あ!……ち、違うの!深い意味はない!!』



おい、本人そう言うけど、今かなり嬉しかったぞ。