昼休み。
5時間目は外で体育で太陽が真上に来ていて一番暑いだろうなーと、友達としゃべりながら弁当を食べた。


あ、そういえば今日まだ愛澤さんと挨拶しか交わしてないやと気付き、愛澤さんの席を見る。

愛澤さんの席は一番廊下側の列の一番前の席。

もちろん愛澤さんはいて、まだ弁当を食べてる途中だったみたいだけど、俺の目線はいつの間にか愛澤さんの近くの教室のドアに向けられていた。



そこにはドアを開けてA組を見渡していた早瀬がいた。
キョロキョロと誰かを探してる様子。

たぶん俺だよな。

俺は早瀬のところに駆け寄った。



「早瀬」



呼ばれて早瀬が俺に気付く。



「あ、いた。」

「様子見に来たんだ?」

「……まぁ」

「中入れよ?しゃべろうぜ?」



そう言って、早瀬と話そうと思ったのだが、



「あ!」



俺の声に早瀬は怪訝な顔する。
愛澤さんと今日話せない!
6時間目も移動教室で話す時間ないし、愛澤さん放課後だとすぐ帰っちゃうし、今日話す機会は今しかない。