「俺先に行くぞ!?」



そう言って外に向かおうと教室のドアに手をかけた時、



「はぁ!?今日もサボり!?」



そんな声が聞こえ、振り向くとC組の男子数人が着替え途中で集まってる。



「何?」



友達の元へ戻り聞いてみると、そいつもわからないと言うように首を傾げた。



「早瀬ずっとサボってんじゃねーか!俺たちもう言い訳言わねーからな!?」



そこには転校生を囲んで、そいつに文句を吐くC組の男子。
転校生は体操着に着替えず未だ制服のまま。

そういえばこの転校生、先週体育に出ていなかった。
というか体育してるとこ見たことない。



「じゃあ先公には言わなくていい。俺は着替えたくねーんだよ」



夏服より体操着の方が軽いし涼しいと思うんだけどな。



「体育楽しいぜ?」



うーん、俺ってこういう時自然と体が動いちゃうんだよなー。
人はそれをお節介という。

俺は転入生に話しかけていた。
見捨てられないんだよホント。