「じゃ、俺帰るわバイバーイ」

「……バイバイ」



校舎を出て校門に向かう。

その時、離れたところに愛澤さんの姿が見えた。

そういえば、彼女がいつもどっちの方向に向かって帰ってるか知らなかったな。

愛澤さんのところまで行って声をかけようと思い、走り出した時、足が止まった。


彼女の近くに黒い一台の車が近づいた。

彼女はそれに気づき足を止める。
車も彼女に合わせて止まり、運転席の窓が開いた。


一瞬、ナンパか誘拐か?って思ったが窓から顔を出した男が呼んだのだ。



「メイさん」



彼女の下の名前を。