答えてくれないよ〜!
首も振ってくれない!
意識あるよね!?

あまりにも反応してくれないから俺は冗談で確認ついでに彼女の頭を触ろうとした。

が、


パシッ!!



「!?…………」

『あ』



クラスはその音でシラケる。

彼女が俺の手を払い落とすように叩いた。

愛澤さんも自分でやっておいて驚いてる。
初めて見た驚いた顔。
違う顔も見れて嬉しいのに、今の状況じゃ複雑だ。



「ちょっと何してんのよ!?」



美奈がこっちにやって来た。
俺はその声に反応して我に返る。



「あ、いや、これは……」

「何やってるのよあんた!!」



と、美奈が文句を言ってるのは俺ではなく愛澤さん。
けど愛澤さんは驚いた表情からいつの間にかいつもの無表情に戻っていて、美奈は凄むが愛澤さんが臆する様子はない。