『24日。なんで私の日聞くの?聞いても意味ないじゃん』
確かに。
「だよなー。じゃ、今から電話する」
そう言って早瀬は制服のズボンのポケットからケータイを取り出した。
そして電話をかける。
早瀬の親ってどんなのだろ……。
こんな格好許してるんだから、派手な親なのだろうか。
「あ、もしもし?
……そうそう
……いや〜学校には三者面談って言うもんがあるんだよな。
…………なら話は早ぇ。責任持ってよろしく頼むぜ?
……そっちの都合がいい日でいいぜ?
……わかった」
早瀬が電話を切る。
なんか、親に対する態度じゃねーぞ。
どういう家庭で育ったんだホントに。
早瀬はケータイを再びポケットにしまうと愛澤に言った。
「25日になった」
『なんで私に報告するの』
ご尤(もっと)も。
愛澤さんには関係ない。
「ばっ、ちげーよ!俺は寅沢に言ったんだ!」
いや、お前愛澤さん見て言ってただろ。
何焦ってんだよこいつ。



