「なんでだよ。別にもう隠すことねーだろ?」

『あんたの容姿が悪いの。めんどくさいことに巻き込まれたくないの』

「めんどくさいこと?」



早瀬は愛澤さんの言ってる意味がわからず首を傾げる。
俺にもさっぱり。
愛澤さんは早瀬の容姿が悪いって言うが、早瀬は顔は綺麗だし、不良で恐いが女にモテる。



「愛澤さん、早瀬は容姿はいいと思うぜ?あ、一応俺もモテるらしいよ?」



冗談で茶目っぽく言ったのだが、愛澤さんははぁ、とため息をついた。



『これだから顔のいいやつは』



それ褒めてるの?貶してんの?



「おい、どういう意味だよメイ」

『……だからメイって言わないでよ。早瀬くん』

「てめぇこそ早瀬って言うな!しかもお前最近早瀬って言うの慣れてきただろ!」



早瀬は愛澤さんに早瀬って呼ばれるのを嫌う。
早瀬がダメなら何がいいって言うんだ。
健か?下の名前呼んで欲しいってか。

それに対して愛澤さんはメイって呼ばれることを嫌う。