早瀬は愛澤さんと友達(?)であることを隠そうとはしなくなった。
もちろん俺も早瀬の心を開かせるため、毎日C組に行くつもりだった。
けどその必要はなく、早瀬はあれから毎日A組に顔出しにきた。
早瀬は呆れながらも変わらず俺と早瀬の言う他人以上友達未満を続けてくれた。
「もうすぐ夏休みだね〜」
昼休み友達と弁当を食べ終えると、愛澤さんに話しかけに行く。
『そう』
愛澤さんは顔を伏せて寝ていたが顔を上げて応えた。
それだけ?
うん、愛澤さんはそれだけだよね……。
愛澤さんが無視しなくなったのは嬉しいが、めんどくさそうに返されるのは傷つくなぁ……。
てか、いつもとなんか違う気がする。
あ!
「愛澤さん今日は弁当食べるの早いね」
最近気づいたが愛澤さんは弁当を食べるのが遅いが全てちゃんと食べる。
俺が話しかけに行く時はたいていまだ食事中なのだ。
一週間前残していたのは、あの時から体調が悪かったってことだった。
机の上には弁当は置かれてないし、今日は早く食べ終わったのかな?と思ったのだが。



