引きとめると、お礼とお詫びを兼ねて、近くの行きつけの喫茶店に行かないか、と誘う。 最初は渋っていたけれど、そのお兄さんは、ちょっとだけなら…と折れてくれたのだった。 その喫茶店で、あたしたちの会話は意外にもはずむ。 わいわいと色んな話をしていると、時間が経つのも早いもので。 「あ、もうこんな時間か。」 その一言をきっかけにお兄さんと別れて、あたしは考える。 そういえば、名前聞くの忘れちゃったなぁ…。 .