それから、目まぐるしいぐらいにことが進んでいった。




テレビ局に連絡したり、会場を押さえたりしている父さんは、何故か機嫌が良い。


一方の松田は、緊張しているのか機嫌が良いとは言えなかった。




「ま、松田?」

「…なんだよ。」


「いや、なんでもない…」



き、きまずい…。



疲れてるのか、いつも以上にそっけない。

確かに、最近事務的な仕事とか、冬休みだっていうのに父さんに連れられて仕事を教え込まれていたりとか、結構忙しそうだ。




そこで私が絡んで疲れさせちゃうのも悪いよね…。


「帰るね」
と身を翻して玄関に向かう。




靴を履いていたとき、後ろから松田が来たと思うとぎゅっと抱き着かれた。











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