「ほんとだよな。」
「っ、松田!…重い。」
重いという言葉を無視してさらに重さをかけてくる。
私は重さを逃がすために机に俯せになると、顔を水菜の方に向けて聞いた。
「その人、どんな人なのー?」
「え、えっと…金髪で、チャラそうに見えるけどめちゃくちゃ優しくて…
この学校のOBだって言ってた!」
「えっ、この学校の!?」
「うん。」
「………もしかして、早川さん?」
「!?なんで知ってるの!?」
うわぁぁぁっ!
えっ、すごい!世間ってなんて狭いんだろう。
私は、世間の狭さと人の縁を改めて感じた。
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