ざわざわとしたクラス。 その中の真ん中でクラスのみんなに囲まれる中、教室には水野さんが入ってきた。 「ちょっと、いい?」 一瞬にして静まる教室内。 躊躇っていると、行ってこい、と松田に背中を押された。 「………ごめん。」 「えっ!?いや……こちらこそ。」 この前も話した例の階段に座る。 少し沈黙が流れた後、水野さんは今までに聞いたことがないぐらい、ぽつぽつとではあるけれど長く話し始めた。 .