「あたしは、由紀の婚約者なの!
少し前から付き合い始めたんだけどね、由紀ったら恥ずかしがって周りに隠れて付き合う感じで寂しかったの。
でも最近、由紀があたしを婚約者だってみんなに言ってくれて…
学校中の女子を敵にまわしちゃったけど、そんなこと比にもならないぐらい幸せだわっ!!」







嬉嬉として語る真巳先輩。

婚約者って……私のことじゃないの?
彼女なんて、いないんじゃ…?






呆然とする私に気付かず、真巳さんは松田とのことを語り続ける。


上の空の状態だった私は何も聞いていなくて、家に着いたときにはもう辺りは真っ暗だった。










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