料理を置いて、急いであいつらの元へ向かう。




近付いていくにつれ、聞こえてくる会話。


そして、はっきりと聞こえた言葉は、耳を疑うような言葉で、俺が1番あいつに伝えたい、でも伝えたくない言葉だった。








「好きだ」









心がざわつく。
心臓が妙に早く音をたてて…
むかつく。


あいつに、俺より先に好きだと言ったナンパ男にも、

それを聞いて顔を染めていくあいつにも、



………それに対して、嫉妬だと分かってるのに抑えきれない俺にも。










あいつとナンパ男の間に入り、宣戦布告しつつ、あいつをパーティー会場から連れ出す。






腕を引いて走り、だいぶ頭が冷えたところで足を止めた。










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