「...いつかこうなるとは危惧していたけど...」
お母さんが〝恋愛禁止令”を出したときのことが頭をよぎる。
「...どうする、玲王」
凌がすっ、と玲王を見据える。
みんなの視線が玲王へと集まる。
「...会見を開こう。社長、いいですよね」
玲王の表情、声にはもう焦りはない。
お母さん、社長も意志を汲み取り、何も言わずに頷いた。
「井上、すぐにネットで情報収集を!」
「...はいっ」
泣いていた井上さんも、社長の一言に背筋を伸ばす。
「和香はすぐにマスコミ関係者用の名札を作って。そして、すぐに社員を集めなさい」
「はいっ」
「ほら、あんたらも仕事よ」
「なにをすればいい?」
社長の言葉に、みんなが立ち上がる。
もちろん葵も。
「会場のセッティングよ。
そうね...場所は、3階の会議室ね」

