「知らなかった...。この事務所に、抜け道があるなんて」
あたしたちは、事務所の裏側にあるちょっとしたビルを通じて、事務所内へと入った。
「去年立て替えたときに、緊急事態用に造ったんだと」
「たしか...井上さん、だっけ? 考えたの」
葵の言葉に、井上さんに関心する。
社長室へと廊下を歩んでいると、眼鏡をかけた女性の姿が目に入った。
「和香さん!」
「ああ、よかった。葵さんの帰りが遅く、心配していたんですよ」
ほっと安堵した表情を浮かべる秘書の和香さん。
和香さんいわく、玲王から連絡が入り、葵が探しに来てくれたらしい。
ガチャ、と社長室のドアノブを回す。
「あ。昨日ぶりだね、楓ちゃん」
「あれー、俺の娘はー?」
「だまれ凌。惨めだからヤメロ」
「かえでーっ! 大変だったなーっ」
SHOOTの残りのメンバーも無事にいた。

