冬の朝は、肌を刺すように寒い。
道路は少し凍っている所があって、滑りそうだった。
でも、そんなことは気にもせず、とにかく事務所へと急いだ。
「うわぁ......人がたくさん......」
事務所の入り口にはたくさんの記者が。
女の子もたくさん居る......ファンの子かな?
でも、これじゃ中に入れない......。
ポン。
「ひっ......」
「しぃーッ!!」
いきなり肩に手を置かれ叫びそうになるが振り向くと、そこには口の前に人差し指を置いている郁斗が居た。
「何で、郁斗がここに居るの??」
「招集かかったんだよ。とにかく、ここからじゃ入れないだろ」
招集の意味が分からなかったけど、郁斗に連れられて裏口へと向かう。
バレないように、そーっと。

