「ぐすっ.......ぐすっ......」
「いつまでも泣くなよ」
仕方無いじゃんっ、急には止まらないんだからさ!
諦めかけてたら、玲王が迎えに来てくれて、本当に嬉しかったんだもん。
・・・・・・。
そう言えば、ここお化け屋敷だよね?
なのに、火の玉も無ければ幽霊もいない。
壁はゴツゴツして、岩肌のまま。
「玲王、ちゃんと出口に向かってる?」
「知らねぇ」
知らねぇって、間違えてたらどうすんのよ?!
チラチラと後ろを見るけど、暗くて見えない。
一人で行くのもイヤだし......。
ドンッ
「痛ッ......」
なんか、今日はやけにぶつかるなぁ......。
玲王の背中にぶつかったみたい。

