「ね、ねぇ......玲王......」
「ん?」
「手、繋がない?」
「は?」
馬鹿じゃねぇのこいつ、というような顔で見る玲王。
だって、怖いんだもん!!
何気に玲王進むの早いし?
一人じゃ絶対ムリ!!
「イヤだ」
そう言って、先に進む玲王。
「まっ―――」
ガシッ。
ん? なんか、進めない?
「ガシッって......」
掴まれた感触のある、右手を見る。
「つれて......いって......」
長すぎる黒髪に、青白い肌、着物の女の人......。
「いやぁぁぁぁぁぁ」
大きな叫び声が、洞窟内を木霊する。

