玲王も何かを買ったみたいだった。
苦しくなりそうだったから、楽しいことを考えることにした。
玲王がお店から出て。
「そろそろ時間になるし、戻る?」
「楓が何も買うものねぇなら、戻るけど」
家族へのお土産はまた今度でも良いし、時間もあんまり無いから戻るころにした。
ホテルに着くと、もうみんな来ていた。
陽斗はたくさんの袋を抱えていて。
「凄い荷物だね......何買ったの?」
「バスケ用品!結構安くてさ~」
「買いすぎて金無くなったくせに」
「うるさい!!」
陽斗と郁斗が言い合いを始めた。
こんなのいつものことだし、それ程酷いケンカになる前に止めれば良いよね。
すると、由樹の姿が目に入る。
「......その本、どうしたの?」
たくさんの本が入った袋を持っていた。

