「楓っ!!」 掴まれる手。 「玲王......」 暖かい優しい手で掴んで、引き寄せる。 でも、重力には逆らえなくて海へと落ちていく。 「っ......」 抱きしめるようにして庇う玲王。 バシャーン...... 「うぎゃっ、しょっぱい!!」 口の中に広がる塩の味。 「痛ー......」 庇うようにして落ちたから、玲王が一番海水に濡れている。 「良かったねー...浅瀬で」 「全然、良くねぇし」 玲王にデコピンされる。 痛い......。 おでこを擦る。