「なっつやすみ〜っ♪ なっつやすみ〜♪」 事務所の長机に突っ伏していると聞こえた声。 顔だけ声のする方へ向ける。 「なんだ楓、夏休みに入ったのに沈んでんなぁ?」 「陽斗......あんたは浮かれてるね」 私の前に立っている陽斗は、麦わら帽子に虫取り編み。 浮き輪まで付けてるし......。 あまりにも浮かれすぎてるから、苦笑するしかなかった。 「だって、夏休みはこれだろ!」 堂々と服装を見せる。 どこまでバカなのよ......。