「16時.........誰も通ってくれないぃぃ」
多分撮影は終わってるのに、ここを通る人の声は聞こえない。
ここって使われてないのかな......。
叫び疲れていたし、期待していた分ハズれたことにすごーく悲しかった。
だから......。
「もう......疲れちゃった......」
使い古されたマットの上に横たわる。
このまま誰も見つけてくれなかったらどうしよう......。
お父さん達は......
友達の家にお泊まりって勘違いしてそう。
玲王は......
帰ったって思ってるかな......。
来ないと分かっているのに信じてしまう。
「玲王......助けて......」

