「玲王くん格好いい~!!」 後ろから抱きついて来た。 ...この声、この香水...。 「離してくれる?木之本」 無意識に低くなる声。 「えぇー、やだ♡」 いい加減にしてくれよ......。 脱力感を抱いていると、どこからか視線を感じた。 「......楓?」 そう呼びかけると、ハッと気づいた楓。 「ごめん...格好良くて......」 言いかけた途中でボンッと赤くなった楓。 "格好良くて見惚れてた" 微かだったけど、確かに聞こえた。