寝返りをうち俺の方を向く。
サラッと垂れた髪を指で遊んでいて気がついた。
ドラマの台本を持ったまま寝てる。
だから少し皺が寄っている。
何故持っていたのか気になったし、その光景が面白くて笑った。
すると、俺の笑い声が聞こえたのか。
「ん......? れお......?」
目を細めて俺を見る。
「おかえり...」
ふにゃっと笑う。
「っっ!」
あまりにも可愛くて、頬が赤くなってしまうのが分かる。
そんな俺を不思議に思いながらも、小さな欠伸をする。
「ふわぁ......よく寝たぁ」
「...それ、俺の台本なんですけど?」
少ーし寝惚けていた楓に聞く。

