このキツイ香水、甘ったるい声。 イヤだけどだいたい検討がつく。 「離せ木之本」 「え~? やだー♡」 押さえてたけど、イライラが止まらない。 だから来たくなかったんだよ。 全く離す気配が無い。 「いい加減――」 「玲王っ、置いて行かないでよーッ!」 声を聞いただけで、明るくなる心。 声を聞いただけで、抱きしめたくなる気持ち。 すぐ振り向くが......... なんで何も言わずに、見てんの?