木陰の中にあるベンチに座っていた楓。 俺等に気づき、立ち上がった。 「にーちゃ...、あのひとだれ...」 ギュッと服の裾を握る。 琉生は初めて会うから、怖いんだろうな...。 それに気づいた楓が、しゃがんで。 「初めまして琉生くん、楓です」 そう言って、キャンディをポケットから出す。 「かえで...ねーちゃん?」 「うんっ♪」 「かえちゃん、ありがと」 可愛く微笑む琉生。 そんな琉生に、楓は。 「くぅ~っ、可愛い!!」 琉生を抱きしめた。