「杏花さん、39度ほどの熱があるみたいで...」
「39度?!」
思わず聞き返してしまった。
昨日は、普通に飯食ってたのに...。
そう言えば、夜ヘソ出して寝てたっけ。
「じゃあ、杏花連れて帰ります」
「はい、お大事に...」
心配そうな声だったけど、視線がすごーく熱かったのは気のせい?
杏花をおんぶして玄関から出ようとすると。
「シノグさんっ、サインお願いしますっ!」
担任の先生が、色紙とサインペンを持って来た。
空気読んでくださいよ...。
事務所に言われているので、と丁寧に断った。
今度から、変装していこう。

