「実は最近、昌樹が真希を【皇帝】のマネージャーにマネージャーにって喚いて五月蝿くてな、泣きついてきて敵わないんだよ。だからよろしくな。」

またもや淡々と話していくお父さんに、私は頭が痛くなってきた。


「何勝手に決めてんのよ!?」

私がキレると

「俺はどっちでもいいんだ。断りたいなら昌樹に自分で掛け合え。」

と言われその話しは終了。次の日私は断るキモチを胸に抱きながら望月事務所へ向かった。



ーーーコンコン・・・

「はい。」

まっちゃんの声が聞こえた私は安堵しながらドアをあけた。

ーーガチャッ・・・


「まっちゃん!!」

「おぁぁ!?真希ちゃん!!??久しぶり!!」

私が話しかけるとまっちゃんはにこやかに近づいて来た。

まっちゃんはかなりの童顔で可愛い。癖のある髪型も不思議と自然に見えるし、アイドルと言ってもいいくらいの容姿。アイドルじゃないのが不思議なくらい。アイドルになればよかったのに。


「うん、久しぶりっ!まっちゃん元気だった?」

「もちろん元気だーっ」

それから他愛もなく話していたら話そうとしていた事があることを思い出し、私はまっちゃんに話そうとした。


「あ、そうそう。まっちゃん。あのね、マネージャーの件なんだけ「真希ちゃんやってくれるんだね!?」 いや、やるなんて一言も言ってない。て言うか遮らないで。」


私の言葉にしゅんとしたまっちゃん。



「まっちゃん・・・ごめんね、私マネージャーなんてさらさらやる気ないから。諦めて?」


「・・・・・・真希ちゃん・・・」


捨てられた子犬のような顔をするまっちゃん。
こんな顔されると罪悪感が・・・!!


「真希ちゃん・・・お願い・・・ダメ・・・?」

「・・・っ!だめ・・・だよ。」

私は捨て犬のようなまっちゃんを見ないように目を伏せた。