いつものように、
騒がしい教室のドアを開いてさっさと自分の席に着く。・・・なんかいつもより騒がしい気もするけど・・・・・・ま、どうでもいいや。


「・・・っ!!」

軽やかな足音が聞こえたと思ったら、急に後ろから抱きしめられた。


「真希おはよぉっ!!」

「・・・おはよ、桜。もう・・・驚かさないでよーっ」

チョコレート色のフワフワした髪に桜色の唇、はっきりした二重瞼で私に花のような笑顔を向ける女の子は望月桜-モチヅキサクラ-、私の唯一の親友。
桜はこのルックスと優しい性格から皆ほっとく訳がない、当たり前にモテる。かなりモテる。




なんて言ったって、
学園の・・・いや、
この県のマドンナ。
ファンクラブもあって、
会員数はかなりいる。

前聞いた時は500くらいだったけど、今はもっといるとか・・・



「えへへっごめんごめん♪」
「もう・・・」


「あ、ねぇ真希っ今日空いてる??ショッピングしよ〜っ春物の服とか見に行こうよ!ね?いいでしょ?」

キラキラした笑顔で私にお願いポーズしてる桜。
さすがマドンナ・・・可愛いわ・・・他の人達も桜を見てるよ。


「ん〜と・・・今日は予定もないし、いいよ。」


私がそう答えると
またもや花のような笑顔でいっぱいになった桜。

そして何事もなく、坦々と授業も終わって、
桜とショッピングモールに向かった。

沢山服を見て(主に桜が)
私たちはカフェで休暇することにした、



1時間くらい話すと、
空にチケットを貰ったのを思いだして、かばんから取り出した。


「そうそう・・・、はい。桜の分ね。」

「あ、ありがとっ!!わーっ空くんと葵くんの歌好きなんだよね〜っ楽しみ♪」

ん〜、でもライブ・・・明日なんだよね・・・空はいつもいつも渡すの遅いんだから・・・!

「えっと、明日だけど大丈夫?」

「大丈夫大丈夫っ!!全然暇だしっ♪」

桜の言葉を聞いてホッと肩を撫で下ろし、
二人で明日の待ち合わせを決めた。