「はぁ………」


「なんでそんな深いため息ついてんだよ」


「いや………、コンサートも終わったなぁって思って」


確かに色んな意味で伝説になったこのコンサート。
怜美に、告白どころかプロポーズしてしまったし。


実は、あのときの言葉は口からの出任せだった。


いざとなるとかなり緊張して、台詞とか全部吹っ飛んで頭ん中真っ白で、何がなんだかわかんなかった。


それで、勢い余ってプロポーズなんかしてしまった。


今思うと、我ながら凄いことしたと思う。


だってプロポーズだぞ?まだ結婚出来る年でもないのになんでプロポーズなんかしたんだろう?


でもあれが、俺の正直な気持ちだ。


あれに偽りはない。