私たちが人ごみの横を通り過ぎたとき… 「ちょっと待って。」 …と人ごみの中心にいるらしき女の人に私たちは呼び止められた。 それがその人がここにきてから発した第一声のようだった。 その瞬間、 ざわざわとしていた周りの人達は黙りこみ、今度は私たちとその女の人を中心とする輪になった…。 「…私たちに用ですか?」 ミクが冷静に女の人に聞く。 「そう。」