私は先生に手伝ってもらい、荷物を昨日の夜にまとめた。

先生の実家にはもう少し落ち着いてから会いに行くことになった。

パパは仕事でいなかったけれど、ママは見送りに来てくれた。


「頑張るのよ」

「うん。頑張る」

「梓煕君を幸せにしなさい」

「うん」


私はママに抱きついた。

ママは優しく頭を撫でてくれた。


「梓煕君」

「はい」

「姫羅をお願いね」

「守ります」


ママは泣きそうなのを我慢し優しく微笑んだ。