閉じていた扉は大きな音を立て開いた。 扉の中はキラキラと光り輝いていた。 「犬」 「はい」 「姫羅の側にいてくれてありがとう」 「当たり前ですよ。姫羅ちゃんは凄く優しい飼い主さんです」 犬はニコッと笑った。 俺はそんな犬を優しく撫でた。 「梓煕くん、もう入った方がいいよ」 「あぁ。……リア、好きだったよ」 「うん。知ってる」 リアは少し涙目になりながらも笑った。 俺はリアと犬に別れを言い、扉の中に入った。