もう直ぐ‥後1ヶ月弱で私は3年生になる。


「行ってくるね煕梓!」

『ワンワン!!』


尻尾を振って煕梓は吠えた。

煕梓は少し大きくなったような気がする。


私は玄関のドアを開け、目の前にいる大馳君に挨拶をした。


「おはよう!」

「姫羅おはよ」

「行こっか」

「あぁ」


大馳君は私の隣に並び歩き始めた。

大馳君は毎日、私を迎えに来てくれている。

話すことは沢山あるけど基本は煕梓の話。

大馳君は犬が好きらしく、煕梓の話を聞くのが楽しみらしい。

今の大馳君の携帯の待ち受けは煕梓の寝ているところ。