君に出会った奇跡

人に頼らない。




そういう約束。




守らなければいけない。




これは兄ちゃんが死んで、それから決めたものだ。






人を頼り、兄ちゃんは死んだ。





だったらいっそ、人なんかに頼るなと。






家族以外は頼らない。






それには俺も賛成だった。






裏切るのだ、人は必ず。







そういうのを何回も見てきた。感じてきた。実感してた。






だから、人を頼るのはやめにした。









人に頼らない分、楽だった。背中は彩に預けよう。彩なら俺を裏切らない。






彩だけで十分だった。楽だった。人を信用して裏切られた分、「人に頼らない」そういう思いが強くなっていった。








らくだった、人を頼らないことが・・・



























なのに。