~瑠維side~





瑠維「もう三週間か。」




彩が倒れて目を覚まさないまま、もう三週間が過ぎた。




父さんと母さんは、無理にでも連れて行く、といったことを後悔した。彩の病気が完治したと思っていた。それだけに、また、この病気で倒れたことに驚きを隠せなかった。





お医者さんの話によると



「彩さんはもう目を覚ましてもいい。しかし、覚まさない。おそらく病気も、これとつながってくるのではないでしょうか。」




「というと?」





「彩さんの病気は、ストレスや、『嫌だ、やりたくない』と思うことがあると、必要以上に緊張してしまい、発作を起こすのでしょう。ずっと眠っているのも、『今の幸せにずっと居たい』という気持ちの表れによるものでしょう。」





だってさ。




彩にはもう、綺羅がいないとだめなんだ。




父さんと母さんを説得させるのは大変だった。