「どうしても、僕には人を愛することが不可能なんです」

「どうしてもってなに！？
そんな適当な言葉で私の思いを踏みにじらないで！
そんなんじゃ……そんなんじゃ納得いかない……っ、許せないよぉ！」

「美紀ちゃん、許してください」

「いやっ、いやっ！　理由くらい聞かせてよ！
それで私を納得させそうという誠意くらい見せてよ！」

「……わかりました……
でも、口ではとても言えません。
後日、手紙を差し上げます。ごめんなさい……それで許してください」

山内さんは足早に病室を出て行った

アタシは取り乱して泣きじゃくる美紀を抱きしめることしかできなかった