星の哀歌

「……わたしとキスするのが、そんなに嫌でしたか?」

いつもより低い美紀の声

悲しい気持ちを必死に押し殺しているのがアタシにはわかった

山内さんは言葉が出てこないというように顔をしかめている

一体どういうつもりでそんなに悲しい顔をしているのか、わけがわからない

悲しいのは、美紀の方なのに

「……美紀ちゃんだけにああなるわけではありません。誰にでもなるんです。僕は、人からそういう感情を向けられるのが……怖いんです」

少しの沈黙のあと、山内さんは口を開いた

「どういうこと……? それって、女性恐怖症っていうこと?」