星の哀歌

ナイフは山内の首でも心臓でも手首でもなく、アタシに向けられた

「ナイフは今、僕が持っています。もう……終わりです」

え?

なにそれ

ずるいよ

反則だよ

だって死ぬって言ったじゃない

死ぬって言ったからナイフを渡したのに!

死ぬって言ったのに!

嘘? 嘘!? 嘘!!

「……つき」

そんなのひどい

「うそつき! 嘘つき!
嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つきいいいいいいいいいい!!!わああああああああああ」

アタシは店を飛び出した

……そこからの記憶はもうない

気がついたら檻の中だった