「大丈夫か?」

優しい声に、光星を思い出す

そういえば光星と初めて会った時もすれ違いざまにぶつかったんだ

その人はじっとアタシの顔を見つめてきて、頬に触れてきた

「……泣いてる」

え……?

アタシはいつの間にか涙を流していた

大きな手で涙を拭ってくれる

あたたかい……優しいぬくもりに心が癒される

「ありがとうございます」

アタシはそのぬくもりにやっと心を決めた

悲しいけど、アタシを愛してくれた光星のためでもあるんだ

アタシはやっと前に進む勇気を見つけた