俺は元保に言われるがままに教室を出た。




二人の距離はわずかだけど、縮まることはない。




俺の前に元保がいて、俺が後をついていく。



…なんか、情けない感じ。



「なあ、どこまで行くんだよ。」



HR始まるぞ、おい。



「図書室」



俺の問いかけに一言。



「はあ?図書室…ここでいいだろ。何の話だよ」




「いいから、ついてきて。」




「な…「黙って」




黙ってって…。



はあとため息をこぼす。



元保が何を考えてるのかわからない。




がら…



「誰もいない?」



部屋の中を確認して元保が呟く。