美輝 SIDE 私は、どこにでもいるような普通の女の子。 だけどね、硝子の空き瓶持ってます―――……。 5月上旬。 美しく咲き誇っていた桜も、散り始めた。 太陽の日差しもだいぶ夏らしくなってきて、私の心も高校生らしくなってきた。 4月4日。 現代に無さそうで在る、金持ちのお坊ちゃんとかお嬢様がいくような。 そんな皐月学園に私は、期待と不安が混じったような複雑な気持ちで入学した。