まだ、完璧に笑えるわけではなかった。



だけど、龍輝に振られたことよりも龍輝の前で青い涙を流してしまったことの方が私の胸を痛めた。



彼に振られ、わらえなかった自分が悔しかった。



だからこそ、卒業式でのさよならは、必ずわらってわかれたかった。



それでこそ、彼女と彼への私の最後の償いだった。