「ねぇ、私花蓮のように綺麗な人になりたい。人は変われると思う?」
花蓮は驚いた表情をした。
でも、驚いた表情の裏には歪んだ表情が浮かんでいた。
「駄目だよ、私のようになりたいだなんて。それに、人が変わるのは大変じゃん」
「何故、歪んだ顔をしたの?」
私は、花蓮に聞いてみた。
花蓮は澄んだ表情をして。
「私みたいにきれいな人になりたいなんて嘘。本当は自分が一番綺麗だと思ってるんじゃ
ないの?桜が変えたい所は綺麗になりたんじゃなくて優しい心を持ちたいだけ」
鋭い矢が私の胸を射ぬく。
私の顔がだんだん歪み濁る。

