「今日は花蓮の分までお弁当作ってきましたよ」



「嘘、まじで!!凄い、嬉しい」



花蓮は、嬉しそうにお弁当箱のふたを開けた。



「美味しそう~。桜って料理上手なんだね」



「いえ、そんなことないですよ」



私たちは、あれからたくさんのことを話した。



私が龍輝が好きだと言うこと。



感情が表に出せないこと。



そして、彼女が憎いこと。



彼女にたくさん酷いことを言ったはずなのに、彼女は涼しい顔をして一言だけ。



「桜が篠本を好きなら私は身をひくよ。今は、桜に幸せになって欲しい」



そして、私は彼女を綺麗だと思った。