目から流れ出す、赤色の涙。



真っ赤にそまる涙。



私は、涙の色がばれないように制服の裾で赤色の涙を拭った。



----それでも、目から溢れる怒りの赤色涙。



「おい、石井。--ごめんな」



私の前で、両手を合わせて謝る男子。



謝るなら最初から人を怒らせるようなこと言わないで欲しい。



「いえ、大丈夫ですよ」



「こういうときでも、わらわねぇんだな」



-ゾク-