「桜と篠本…?」



下駄箱で靴を履いて下駄箱を出ると、宮坂さんが居た。



不思議そうな顔をして私と龍輝の名前を呼ぶ。



そして、また悲しそうな表情だった。



私は、宮坂さんの悲しそうな表情を見て初めて悟った。



取り返しのつかないことを私はしてしまったと---心の底から感じた。



「宮坂さんも一緒に帰りますか?」



私は、怪しまれないように宮坂さんも誘う。



「…私は、いいや。2人の邪魔をしちゃうから」



いつもより、低い声で宮坂さんは言った。



私、宮坂さんを傷つけた。