「最近、お姉ちゃん変だよ」
家のリビングで本を読んでいた時だった。
妹の石井梅に冷たい口調で言われた。
「そう?気のせいだよ」
妹の梅は私と正反対、笑いたいときに笑顔が作れて、泣きたいときに透明の涙を流し、怒っているときは大きな声で怒鳴りつけることができる。
梅の周りは賑やかで騒がしくて楽しそう。
それに比べ、私は笑いたいときに笑顔が作れなくて、泣きたいときに青色の涙を流し、怒っているときは大きな声で怒鳴りつけることもできず静かに赤色の涙を流す。
そんな、私を梅は嫌っていた。
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